北斗塾ブログ

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北斗塾FAQ 189:ナインボックスを使った部下指導:本社スタッフの理論的側面の全容

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よくある質問189:本社スタッフのナインボックスの理論的側面の全容を教えてほしい。

解答189:FAQ189では、サブ(補完的なコンピテンシー)も含め、本社スタッフ(プロダクトマネージャー)の理論的側面の全容を紹介していきます。

理論的側面は、専門的な知識・スキルとTransferable skills(営業職や他部門の本社スタッフに異動してもそのまま使えるスキル)の2つに大きく分かれます。 専門的な知識・スキルは、FAQ188で紹介した「マーケティングプランの策定能力」と「マーケティングプランの実行能力」と「マーケティングプランの検証能力」に加え、「重要顧客との関係強化スキル」があります。Transferable Skillsには、「PCスキル」、「問題解決能力」、「コミュニケーションスキル」があります。物事を単純化するため、理論的側面を専門的な知識・スキル4つとTransferable Skills4つの合計8つのコンピテンシーで表しています。

ここで着目してほしいことは、頂くと、営業職(MR)と本社スタッフ(プロマネ)は、専門的な知識・スキルの4つのコンピテンシーに違いはあるが、それ以外の4つのコンピテンシーには違いがないということが言えます。₀

それでは、本社スタッフ(プロダクトマネージャー)を例に、理論的な側面のHigh/Medium/Lowの概念を説明します。

  1. マーケティングプランの策定能力」では、マーケティングのお作法やデータ分析に基づいてフルストリーのマーケティングプランを策定に秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、能力に課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  2. マーケティングプランの実行能力」では、マーケティングプランに則った講演会や販促物をタイムリーに社内外の顧客に届けることに秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、能力に課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  3. マーケティングプランの検証能力」では、社内外の顧客の声をタイムリーかつシステマティックに収集し、次のプランや活動に反映させることに秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、能力に課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  4. 「重要顧客との関係強化スキル」では、KOLを筆頭に社内外の顧客と良好な関係を構築するために必要な専門的な知識とスキルに秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、知識やスキルに課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  5. 「PCスキル」では、PCスキル(ppt、excel、word)やICTの知識に秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、スキルに課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  6. 「問題解決能力」では、問題解決の手順と手法を理解し、現状を分析し、問題を特定し、計画を立案できる能力に秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、能力に課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  7. 「人を説得するスキルと人から支持を得るスキル」では、自分の意見を主張し、人を説得することができ、ほかの人から支持や協力をとりつけることができる能力に秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、スキルに課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。
  8. 「プレゼン能力」では、会議において、明解な資料を作成し、会議参加者の理解度が高いプレゼンができる能力に秀でている部下(上位2割)はHighのボックスに該当し、平均的なレベル(中間の6割)であればMediumのボックスに該当し、スキルに課題がある部下(下位2割)であればLowのボックスに該当します。

理論的な側面の特徴は、経験値が増えれば、Low→Medium→Highにランクアップしていきますが、まったく新しい取り組みについては、すべての部下がLowからスタートすることになります。また、理論的な側面のすべての要素が同じボックスに入るわけではなく、ばらつきがあることを忘れないでください。

尚、北斗塾FAQに対するお問い合わせは、北斗塾の『ホームページ』のお問い合わせフォームで、ご連絡ください。