北斗塾ブログ

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北斗塾FAQ 175:組織や製品に係る問題解決:SWOT分析

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よくある質問175:組織や製品に係る問題解決の手法(SWOT分析)を教えてほしい。

解答175:SWOT分析の定義と目的と注意点を紹介させて頂きます。 

  • SWOT分析 とは、目標を達成するために意思決定を必要としている組織や個人のプロジェクトやベンチャービジネスなどにおいて、外部環境や内部環境を強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つのカテゴリーで要因分析し、事業環境変化に対応した経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法の一つであり、SWOT分析の目的は、目標を達成することにとって重要な内外の要因を特定するために、重要な要因を内的要因(強みと弱み)と外的要因(機会と脅威)の2つに分類している。内的要因は、目標への影響により強みまたは弱みとなる。ある目標についての強みは、別の目標についての弱みとなる可能性がある。内的要因には、人材、財務、製造力のほか、マーケティングの4P(Production(商品)、Price(価格)、Promotion(販売促進)、Place(立地・物流))が含まれる。また、外的要因には、マクロ経済、技術革新、法令・社会環境・文化の変化が含まれる。これらの分析結果はマトリックス形式で表されることが多いとフリー百科事典のウィキペディに書かれています。

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  • SWOT分析を行なう上での注意すべき点は、誰の強み 、弱み 、機会、脅威なのかを厳密に定義しないと、強みと機会を混同したり、弱みと脅威を混同するケースがよく見られます。そこで、私は、SWOT分析を行なう時に、組織が会社全体である場合は、必ず「自社の強み」、「自社の弱み」、「業界全体の機会」、「業界全体の脅威」と書くようにしています。さらに、「業界全体」も曖昧にすると、機会と脅威を混同するケースがよく見られます。 製薬業界を例にすると、後発品のシェア拡大を誘導するために一般名処方の点数引き上げを政府が決めたことは、先発メーカー(新薬・長期収載品の販売額が全体の50%以上占める製薬会社)から考えると脅威になりますが、ジェネリックメーカー(後発品の販売額が全体の50%以上占める製薬会社)から考えると機会となります。 先発メーカーの業界なのか、ジェネリックメーカーの業界なのかを明確にしてからスタートするようにしてください。
  • そして、SWOT分析の中で、①本来強みであるはずの事が、強みとして認識されていない。②弱みが目立っており、改善されていない。③機会を活かすことが出来ていない。④脅威に対する対策が講じられていない問題の中で、最も目標への影響の大きな問題を特定し、対策を立てます。
  • SWOT分析の記入例として、2018年7月15日に開催した北斗塾1期生第3回ワークショップで、塾生が作成された北斗製薬のSWOT分析をFAQ177でご紹介します。

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