北斗塾ブログ

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北斗塾FAQ 173:組織や製品に係る問題解決:概要

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よくある質問173:組織や製品に係る問題解決の概要を教えてほしい。

解答173:組織や製品に係る問題解決には、現状分析(何が起きているのか?)、問題特定(問題・根本原因は何なのか?)、活動計画(何をすれば、問題・根本原因を解決できるのか?)の3つのステップにわけ、Plan(計画)を立てることが重要です。以下に3つのステップの注意事項をお示しします。
1.現状の分析

  • 私たちに大きな影響の与える動きや変化をできるだけ多く列挙し、分類する。
  • 会社の特徴をなるべく多くの数字を使って、できる限り多く列挙し、分類する。
  • 強み・弱み・機会・脅威をできるだけ多く列挙し、KJ法を使って分類し、重要なものをSWOT分析の表に記述する。

2.問題の特定

SWOT分析の中で、組織が支援でき、かつ、以下に当てはまるものを「問題」として特定し、フルセンテンスで「問題」を定義したもの「Problem statement」と呼ぶ。

  • 本来強みであるはずの事が、強みとして認識されていない。
  • 弱みが目立っており、改善されていない。
  • 機会を活かすことが出来ていない。
  • 脅威に対する対策が講じられていない。

特定した問題について、さらに情報を収集します。重要なことは、現状に関する情報だけでなく、あるべき姿に関する情報も収集することです。(収束と発散の繰り返しですが、後戻りしないようにしてください)
3.計画の立案
活動計画で一番最初に考えることは、あるべき姿をフルセンテンスで定義した「ゴールイメージ」です。「ゴールイメージ」は、Attractive(ワクワクする)かつ Achievable(達成可能)なもので、必ず、測定指標(あるべき姿に到達したかを判断する指標)を策定する必要があります。次に、「活動計画」は、主語を1人称にし、SMART すなわち Specific(具体的に)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(最終目標と密接に関連している)、Time bound(期限つき)であるかを考慮してください。また「クロスSWOT分析」も考慮してもよいと思います。
また「クロスSWOT分析」も考慮してもよいと思います。株式会社イノーバのクロス分析の解説を引用させて頂きます。クロスSWOT分析とは、SWOT分析で列挙された自社の特徴と外部環境の特徴の各項目を掛け合わせて取りうる戦略を検討する手法です。

  • S×O=「強みと機会を最大限に活用してなにができるか」 自社の強みと環境の機会がマッチしているならば、それを活かさない手はありません。機会を味方につけ、強みを発揮できる最高の戦略を考えます。
  • S×T=「強みを活かして脅威をどのように克服できるか」 自社にとっての脅威も、強みを活かして乗り越えることができるかもしれません。ピンチをチャンスにする戦略を考えます。
  • W×O=「弱みの影響で機会を逃さないためになにができるか」 自社の弱点のために、せっかくの市場機会を逃すのはもったいないことです。弱みが足かせとならないようにする戦略を考えます。
  • W×T=「弱みと脅威が重なったとき、どのように危機を回避できるか」 自社の弱点が外部環境の脅威と重なってしまうのは避けたいこと。最悪のシナリオを招かないための戦略を考えます。

SWOT分析」 と「KJ法」 を組み合わせは、本社の年間計画(Annual Operational Plan)や製品戦略(Product Strategy)を立てる時にも使えますし、支店の販売戦略を立てる時にも使えます。何よりもありがたいのは、関係者が一堂に会し、戦略を立てることで、チームビルディングが図られことです。あなたが、部門長や本社部署のリーダーに就任されたときは、就任後3か月以内に、あなたのリードのもと部下や関係者と「SWOT分析」 と「KJ法」 を組み合わせて戦略を立てることをお勧めします。

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