北斗塾ブログ

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北斗塾FAQ 106:ナインボックスを使った部下指導 前篇:現状分析:理論的側面とは

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よくある質問106:ナインボックスの理論的側面の概念を教えてほしい。

解答106:まず初めに、「部下指導における理論的な側面」の定義について紹介します。私は、「部下指導における理論的な側面」を「ビジネス目標達成に必要な知識・スキル」と定義しています。営業マンであれば、製品知識とセリングスキルがメインとなり、営業マンの上司であれば、コーチングスキルと問題解決能力がメインとなります。

次に、営業マンを例に、理論的な側面のHigh/Middle/Lowの概念を説明します。

1.「製品知識の理解」を例にすると、自社製品だけでなく、他社製品の特性を理解している部下をMiddleとすれば、自社製品の特性のみ理解している部下はLowとなり、自社製品だけでなく、他社製品の特性も理解し、かつ、製品を取り巻く制度や市場動向まで理解している部下はHighのボックスに該当します。

2.「セリングスキル」を例にすると、自社製品の特性を顧客に理解してもらうことができる部下をMiddleとすれば、自社製品の特性を顧客に一方的に伝えることはできる部下はLowとなり、顧客ニーズにあった自社製品の特性を理解してもらうことができる部下はHighのボックスに該当します。

3.「競合他社の営業マンとの知識・セリングスキルの比較」を例にすると、競合他社の営業マンに比べ、知識・セリングスキルが同等である部下をMiddleとすれば、競合他社の営業マンに比べ、知識・セリングスキルが劣る部下はLowとなり、競合他社の営業マンに比べ、知識・セールススキルが優れている部下はHighのボックスに該当します。

理論的な側面の特徴は、経験値が増えれば、Low→Middle→Highにランクアップしていきますが、まったく新しい取り組みについては、すべての部下がLowからスタートすることになります。

また、理論的な側面のすべての要素が同じボックスに入るわけではなく、ばらつきがあることを忘れないでください。それぞれの部下がどのボックスに入るのかは、理論的な側面の要素の加重平均で判断してください。

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